城鐘

真田氏二代沼田城主河内守信吉が、領民の心を清め国家の安全を祈って、寛永十一年(一六三四)七月城下の鍛冶町で鋳造させ城内の三の丸にかけ毎時鳴らさせた。

途中平等寺に保管されたこともあったが、明治三十二年に鐘楼をたてて移した。以来時報として鳴らし、取り壊される頃には「愛の鐘」として毎夜九時に鳴らしていた。

又、戦時中にも城鐘の由来が認められ供出の厄を免れた。鐘の下口直径六八cm、高さ九七cmで周囲に銘文が刻まれている。昭和二十九年三月三十日群馬県重要文化財に指定されている。


 
 

鐘楼

明治三十二年に建てられ六十五年間沼田名物として市民に親しまれ愛された鐘楼だったが、昭和三十九年六月にその姿を消す。

その際観光沼田にふさわしいものを再建することになっていたが、今だに(昭和五四年当時)その姿を見ることが出来ないのは非常に残念である。

沼田万華鏡より
 
 

その後、鐘楼(しょうろう)は、昭和58(1983)年沼田公園内に復元されました。

真田氏が沼田城主時代は城内に建てられていたが 廃城により取りこわされた 明治二十年ころ沼田町役場(藩役所跡 現市役所)北東隅に楼を建て 柳町歓楽院の梵鐘を借りて時の鐘にした 十年後に楼を修復した際その鐘を返し平等寺で保存の城鐘を懸け替えた
以来鐘楼は鐘撞堂と呼ばれ 戦時下にも供出をまぬがれたその鐘の音は 永く市民にしたしまれてきた 昭和三十九年市役所庁舎建設に際し撤去されたが 市民の熱望により城の本丸跡のここに移して復元新築された
 
 

1634年に真田信吉が鋳造させた鐘の実物は中央公民館に保管・展示(中央公民館の開館中は常時見学可)されていて、公園内では複製が使用されています。

沼田市中央公民館

〒378-0043 沼田市東倉内町829-1
0278-23-0143
午前8時30分から午後10時まで
毎月第1日曜日休館(ただし、行事等により変更もあり)また、8月3日~5日、12月28日、1月4日の夜間。他、館長が特に必要と認める夜間。年末年始(12月29日~1月3日)など。
1F駐車場・道路反対側の市役所無料駐車場
沼田公園より徒歩10分程度